2014年7月29日火曜日

リアリティのダンス かなしくって、苦しい。そして、前向きで、美しい。ああ、みにいってよかった!!

チリ・フランス映画。
2013年。
リアリティのダンス を決心してみにいく。
これ以上、ホドロフスキー監督をさけては通れない。
少年アレハンドロの心情は、ときおり辛すぎてしまうほど、ひしひし伝わってくる。
親に悩むひとは多いそうだが、そうかホドロフスキーもそうだったかと、納得をしてしまった。
さて、トコピージャというチリの港町が舞台のこの作品、ホドロフスキー監督の末息子、アダン・ホドロフスキーが音楽を担当しているが(出演もしている)、これがまた、強く心に訴えかけてくる。
ときにはスクリーン以上に迫ってくる音。
オペラ映画ともいえなくもないし、そういった意図もきっと、監督のなかにあるだろう。
おかあさんのおっぱいが、超巨大。
まるで半裸のようなドレス、つい、そっちに目がいっちゃう。

はずかしながら、エル・トポも、DUNEもみていないのだが、こういうかんじは、前の作品にもあったんだろうなと、おもわせるところが、随所にあり、ここいらがカルトと称される由縁なんだろうと、勉強した。

画面の空気感はなんなのだろう?
トコピージャという街の匂いなんだろうか?
そういえば、なんのシーンだったか、ちょっと思い出せないのだが、匂いのしたシーンがあった。
あれは、そう感じたのか、実際そういう仕込みがあったのか?
一瞬だが、強く香った。
もし思い出せたら、加筆しなくては。。。。



とても恐ろしかったシーン↑。
チリにもドクロを祀る習慣があるのかな?
チャンスがあれば、もういちど、みよう。
監督は83歳とか。かっこよくって、そんなおじいさんに、ぜんぜんみえない。


幻想の中で生きるんだ!


監督に感謝!
それでいいわけだ!

2014年7月18日金曜日

広瀬和生の依怙贔屓三人会 第2回 萬橘馬るこプラスワン ゲスト 春風亭ぴっかり☆

さてさて、前回第一回の記事で、最低月一回は萬橘が聴きたいと書いたが、幸運なことに、2カ月つづけて、萬橘!
いやあ、うれしいなあ。
聴けるってだけで、いそいそしちゃうのに、昨日はなんとなんと。
下北沢の駅前で萬橘師匠に遭遇!

ちょっとはやく着いた。
なにして時間潰そうかと、迷っていたら、目の前を萬橘が横切っていく~~!!
そらあもう、もちろん、「まんきっつあん!」と、呼んだ!
そしたら、振り返ってくれて、すこしお話してくれた。
黒い大きなリュック(着物一式がはいているとおもわれる)で、猫背のまんさんに、がんばってください、と別れ際に声をかけたけど、もっと粋なこと、いいたかったなあ。

さて、第2回、前座のわん丈の「無精床」、
馬るこの「大安売り」に続き、
ゲストのぴっかり☆「ピーチボーイ」と踊りかっぽれ玉すだれ?だったかな。
ううん、ぴっかり☆さん、一生懸命なのはわかるんだけど、女流はみなれていないせいか、とっても違和感ある。
踊りは切れがあったけど、あのさあ、どうしてさあ、着物が男物なのお??落語って宝塚だったのか。
で、もっかい、馬るこ。
今度は新解釈の「竜田川」
さっきもお相撲さんネタで、また?といぶかっていたら、そこが狙い目だったようで、竜田川はもと高校球児のインド人という設定。
こういうの、うまいというか、よく努力しているなと、いつも感心する。
で、中入り。
お待ちかね萬橘は、「湯屋番」
若旦那の妄想ぶり、あっぱれなり。
会場、当然ながら、大爆笑。
前回の大工調べとくらべても格段の出来!
ってこのあいだだって、よかったんだけどね。
喉の調子に気をつけて、元気でつづけてもらいたいなあ。

芸風が、誰風でもない。
間、勢い、与太郎のばかっぷり。

志ん朝が死んでから、まったく落語を聴かなくなっていたけど、去年、このひとの存在をしり、奇跡的に寄席通いが復活。
志ん生とか、ついじゃってもらいたいもので!

2014年7月3日木曜日

思い出のマーニー 国際フォーラム完成披露試写会にて豪華鑑賞

舞台挨拶であんなにたくさんスタッフ・キャストがでてきたのは、初めて。
ずいぶん宣伝費かけてる。
それでもって、警備の数がふつうじゃない。
なんだかねえ、リラックスできなかったなあ。
一般と報道関係、同時試写会。国際フォーラムの3階席までひとがはいっていた。

厳戒態勢下、森山良子さんはさすが。
どのようにさすがだったのかというと。

この日は、入り口で手荷物検査があった。
撮影録音のできる機械をもっていないかのチェックで、そうきびしい調べ方ではなかったが、いちおうかばんの中をみせ、口頭でも確認をされた。

上映開始前も警備員たちは鋭い目つきで観客の行動を監視し、なにかあると、すぐに無線で連絡をとりあう。
前から3列目にすわっていたので、スタッフ側のぴりぴりしたムードがダイレクトに伝わり、こちらも緊張気味。
こっそりペットボトルのお茶を一口なんてことすら、できない。

映画がはじまっても、警備員さん、やっぱり待機していてこちらを見張ってるという状態。

おわってプリシラ・アンさんの美しい声とギターの生演奏。
つづいて、森山さんを含む出演者と米林監督が登壇してくる。
そこでコメントを求められた森山さん、なんと、
「録音機を持っていたから、いま、プリシラ・アンさんの素敵な歌を録音しちゃった」と。
「これは関係者特権ですから、みなさんは真似しちゃダメですよ」、というんだが。
一瞬、スタッフの空気がぴゅーと凍りついたのを、もちろん、見逃すことはなかった。
一般客としてはなごむエピソードだけど、東宝さんとかあせったろうなあ。まあ、プレスと、一般で、くばるチラシが違ってて、ちょっと差別かんじていたから、あのくらいのことはいいんじゃないかと、おもってしまった。プレスのほうは冊子になってて、こちらはペラのチラシ一枚なんだよね。ちょっとさみしいじゃない。




さて、つらつら書いてしまったが、映画の感想もちょっと。
ネタバレになっちゃうから、ほんとに少しにしておこう。

まず、米林監督、借りぐらしのアリエッティにつづき、2作目。
ここでいおう。
米林ピンク、または米林ピンクフラワーなる美しいピンクが今回も画面上にあらわれていると。
とくにかんじられるのは、久子の描く油絵の左端やや下にあらわれている花のピンク。
これはアリエッティにも、描きこまれていた色である。
このピンクはこの監督以外ではお目にかかることがない、と、断言する。この色を目にするときの幸福感たるや!

もうひとつ。
こっちは突っ込み。
食べ物がおいしそうに見えると根岸季衣がいっていたが、どうか?たくさん料理が並んでいる上からの映像というのが、2度あるのだが、印象としてはおなじようにみえてしまった。
米林監督はグルメじゃないのかもしれない。
ま、これはひじょーにこまかいところなので、まったく気にならない人のほうがおおいんだろう。

ラストに向かって、どんどん泣かされてしまった。
やられてしまうなあ。
最後主人公が、おおきく成長して、自分なりに出来事をまとめて収束させていく、詰めがなかなかによかった。




映画館で、そうねえ、もっかいくらいみるかもねえ。

生寺島進、うれしかった~~。
ふぐの浴衣、いろっぽく着こなして、にくいね。