2016年10月24日月曜日

■パリ、テキサス■せつなく、美しい

西ドイツ、フランス合作。
監督:ヴィム・ベンダース
1984作品

ずっと気になっていた映画。
ようやく観た。

切ない。
哀しい。
きれい。
砂漠をとぼとぼ歩く、車で走る、子供を迎えにいく、元妻と話す、
そのどれもが、美しい。
撮影はロビー・ミューラー。
抑えた色調に絡む、ライ・クーダーの細く長く響く、ややエロティックで涙を誘うようなギター。

赤ー黒ー緑と、登場人物の服の色が変わる。
心を映しているのだろうか。
赤。
探し求めていた元妻の、赤い毛糸のワンピース。
アクリルかな?
あまり高そうな感じがしない、超ミニの服だが、ナスターシャ・キンスキーが纏うと上品な雰囲気さえ感じられてしまう。
チラシでは赤というより、ピンクだったが、画面では真紅だった。
キャップの赤、父と子の赤いシャツとトレーナー、目に焼き付く赤い色彩群。
不思議なくらい、主人公に共感できるところはない。
なのに、悔しくて、泣けてしまう。

もうちょっと、なになにをしたら。
あそこで、ああしていたら。 

いくら考えても答えはでない。
そのスパイラルの中に永遠に閉じ込められてしまうのか。 

ナスターシャ・キンスキー、こんなに綺麗な人を観たのは生まれて初めて。
ハンター・カーソン、子役。そして、こんなに綺麗な子供を観たのは、うまれてはじめて! 

観ることができて、よかった。

 

2016年10月17日月曜日

■シン・ゴジラ■二・ゴジラ成さん最高!!

2回目!
なかなか二・ゴジラにいけず、辛い思い( ;∀;)をしていたが、昨日ついにチャンスが!
というほどでもないのか。
そう、時間はあっても、いろいろあるんだ、いけるときと、いけないときがね。

いやあ、あと10回は観たい。
もちろん、劇場でね。

科白のおおいところは、小津みたいでもあり、聞き取りづらいところは、黒澤みたいでもあり。
あいかわらず、見どころ満載、萬斎もかっこいい(笑)

そう、今回はゴジラ(野村萬斎)の動きをしっかり見届けようと目を凝らした。以前一度だけ萬斎の狂言を観たことがある。それはもっと軽快で自然と笑いがこみ上げる動きだった。
が、足はしっかり地について、軽やかな上半身を支えていた。
その足取りがゴジラの歩きに反映されているのだと、確認。

前回も少し気になったのが、ゴジラのしっぽである。
あの動きはうちの飼い猫のそれとよく似ている。
猫を真似たのだろうか。
まるで、しっぽが別の意志を持つような動き。
で、ちょっとぐぐってみたんだが、このことについて言及しているものは見つけられなかった。
あの、まっすぐ凛と立って、しっぽだけが揺れている姿。
美しい、、、

今回はちゃんと、最初の内閣の会議のテロップ見逃さなかった。
-里見農林水産大臣は豪州云々中のため欠席-
これ、とても大事な伏線だったよね。
わたしの成さん。
だいすきな成さん。
ドラマや映画では欠かせない脇役。
成さん観たいから、また映画館に足を運ぼう。

きのう観たのは池袋HUMAXシネマズ。
来月ゴジラ生誕祭があるとか。
なんと、わたしの成さん、登壇予定。
そうでしょう、映画好きなら成さん招びたいよね。
映画万歳、ゴジラ万歳!ってね♪


 

2016年10月3日月曜日

■ジャニス:リトル・ガール・ブルー■とうとう観た~~

明日10月4日はジャニス・ジョプリンの命日。
だからということではなかったが、昨日東京散歩の道すがら、『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』を渋谷のイメージフォーラムにて鑑賞。

2015年アメリカ。
ドキュメンタリー。
監督はエイミー・J・バーグ


まあ、ここで私が語るようなことはないんだ、ほんとは。
ほぼほぼ言い尽くされているし。
今回の公開でようやく、あのバラカンさんも彼女は素晴らしいと、いってくれるようになったことでもあるし。
と書いていたら、書くことがなくなるので、思いつくままに感想を。

いつも彼女の声を聴くと、心が刺さるように痛むのは何故なんだろうと考えてきた。
それがよくわかった。やはりそうなのか。深い傷を負っていたのか。
日本の学校のイジメも厳しいけど、アメリカはまた違う意味でひどいな。というか、大学で表立ってイジメって、サイテー。
殺人に等しい。
高校の同窓会に出席したジャニスの悲し気な顔。。。
遠巻きに見ている同級生たちとの距離。
やっぱあれかな、有名になってしまったから、なの?
同じところにいるのに、違う次元にいるみたいな。
パイオニアと呼ばれる人が払う代償は大きい。

ホテルのスタッフが電報をちゃんとジャニスに渡していたら、助かったかもしれない命。
もし生き続けて、パール以降も作品を発表していたら、と思うと、残念でならない。ドキュメンタリーの始まりと終わりでは歌の表現が変わっていた。
オーティス・レディングやジミー・ヘンドリックスが、ちらちら登場する。
清志郎が、オーティスみたいに歌いたいといってたオーティス。
清志郎の歌い方って完全コピーといってもいいみたい。

初めてウッドストックの映画を観たとき、ギターを壊すジミヘンよりもジャニスに衝撃を受けた。
今回の作品で、あのウッドストックの演奏はなってなかったということを知った。びっくり!