2017年5月8日月曜日

■ラ・ラ・ランド■うわあ、やっぱり、セッションの監督。ひねくれもの。

セッションのデイミアン・チャゼル監督
2016 アメリカ

今年のアカデミー賞でもっとも多くノミネートされていた作品。
そろそろ公開が終わりそうなので、慌てていってきた。

予告編の映像が綺麗だったので、かなり期待していたのだが、思った以上の美しさ。
なんというか、色が氾濫しているが、背景が夜だったり、薄明かりだったりするので、そう激しくない。

ぎらぎらとしていたのは、ファーストシーンの渋滞の道路での華やかなダンスシーン。眩しく、躍動感に満ちていて、のっけからやられた感が。
その後は、歌舞伎の正絹生地の極彩色が、化繊や薄いオーガンジーの生地や暗めの照明で表現されているといえばいいのかな。 

たとえば。
初めて2人がきちんと会話をする場面。
エマ・ストーンは鮮やかな黄色のミニのふわふわしたドレスに、肩から大ぶりの真っ赤なトートバッグをさげている。(この赤いバッグは前半で何回か登場する)
で、靴。
パンプスなんだが、暗いので色がよくわからない。
まさか青や緑じゃないよねと疑っていると、おお、青だ!
助六みたい!
ありえない配色なんだが、違和感がまったくなく、画面に溶け込んでいる。
このブルーパンプスをタップシューズに履き替え、すでにレジェンドと化している2人の恋が始まるダンスシーンとなる。 
「理由なき反抗」がそちこちに見え隠れする。
この監督は映画が好きなんだなあ。
「エデンの東」ではなく、理由なき反抗、というところに、こだわりを感じる。
ラスト近くのショートストーリーは、幕末太陽傳の幻のラストをなぜだか思い出してしまった。
ライアン・ゴスリング。
一本だけDVDで鑑賞。
「ラースと、その彼女」
これが暖かな物語で。いまもときおり、思い出す。
まあ、古い人形を扱っているということもあり、人形が出ている映画は贔屓目になるというのもあるが。
なにか、これを観たとき、ちょっといっちゃってて、切ないオーラが漂う役者さんだなという印象が残ったんだが。
その雰囲気は変わらずある。
むしろ、切なさは加速したかも。
監督のMと、ライアン・ゴスリングのSが見事なタックルだ。

ネタバレになるから、書かないけど、このラストはミュージカル映画の王道じゃない。
相当なひねくれもんだね、監督。
しゃくだけど、次回作が楽しみ♪
監督の分身みたいなこの方も登場↑

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