2016年8月18日木曜日

■柳家小満んを扇辰・喬太郎がふたり占め■8月17日


イイノホール。
迷わずたどり着けるか、やや不安だったが、あっさりいけた。 
広々として、隅々に工夫がある、立派なホール。
なんと、売店も!コーヒーをお願いする。
隅々に工夫がある。

評価の高いお三方が集まる、落語ファンとしたら外せない会。
なにせ、イイノホールも、この名高いお三方も、初なのである。
少し緊張した。
いつもの両国寄席とはお客さんの雰囲気も違う。
両国はサンダル履きでいっても誰も嫌な顔をしない場所。
イイノホールはお洒落なひとが、そこここに。
絽でも来てくればよかったか。


まずは、お二人のご挨拶。

どれだけ、小満ん師匠が好きなのか教えてもらう(^^)

喬太郎師匠の噺。
おっと、古典!
驚いた。
無知とは恐ろしい。恥ずかしながら、ネットでウルトラマンの落語ばかり観ていたので、てっきりそれだと思い込んでしまっていた。
実に面白い「にゅう」。
やはり、リアルタイムと、録画では、イメージが全然違っている。
もちろん、生で聴くべき。
姿がいい♪
ふっくらとして、顔だちなどは違うのだが、ちょっと志ん朝の風を感じたような。

そして、小満ん師匠の一席目。
喬太郎師匠リクエストから、「派手彦」
始まりが、あとでどう繋がるのか、興味津々だったが、ああなるほど、と納得。
掛け言葉や伏線が随所にちりばめられた、楽しくて、洒脱な物語。
派手彦というタイトルにもすっきりとした、江戸の粋が現れている。

仲入りのあと、扇辰師匠。
「麻のれん」 
いろいろな表情で人物をきっちり描き分けている。
とくにお酒の飲み方、枝豆の食べ方、可笑しい!
まさに、話芸。
だが、この噺は今日の日本のテレビでは決して放映されない。
残念なことである。
この日は足をくじいて、正座ができないということで、釈台を前に置いて噺をされた。どうか、お大事に、、、

つぎは、扇辰師匠リクエストから、「江戸の夢」
お茶の噺。
しっとりとして、笑いよりは、ぐっと感情に訴える人情噺である。
師匠、時折、ゆるっとお茶を口に含むのだが、その仕草がまた、粋。
玉露を時間をかけて淹れるところ、甘い茶の香が漂ってくるようで、飲みたい。
昨日の夜から、今夜まで、玉露飲みたい、小満ん師匠の手さばきで飲ませていただきたいと、熱望している。
恋にも近いこの気持ち。玉露飲みたし。

ラストは座談会。
小満ん師匠、ふたつの噺を選んだ理由がよかった。
どれも、いちばん最初に書いてあった、季節もちょうどよかった、だそうだ。
お開き。
幕が閉まるとき、最初に椅子から降りて、きっちり正座をされて、三つ指をつかれた小満ん師匠。
お二人の慌てぶり。
お三方みな、三つ指で。
ほかの会も、見習ったほうがいいかも!
いや、日本人みな、見習うべき!
 

2016年8月15日月曜日

■両国寄席8月14日(日)■訂正あり

お盆真っ盛り!
昨日トリは三遊亭萬橘なり(^^♪
東京人、お盆はいくとこない!
両国寄席は満席だ。
どっかんどっかん、笑いもおっきい。
こういう雰囲気いい。
おもいっきり、寄席って感じする。

前座の三遊亭はち好、満席で緊張したようだ。

楽大、林屋正雀、入船亭扇治、三遊亭愛楽、代演の小圓朝で、休憩。
中入りののち、楽生、 春風亭美由紀の三味線、トリの萬橘。
萬橘は、青菜である。
待ってました!の声が方々から。
マクラから大爆笑。
いままでだって、大うけだったのに、さらに笑い声が多くなっている。
なんだって、こんなにこのひとは面白いのだろう。
6月の厩火事で人情噺を想像していたが、すっかり裏切られた。
オチ寸前、本日一番の笑いを取ってこの日は終わり。

画像はひろいもの↑
きょうの両国寄席にも萬橘でる。
トリは昨日の食いつき楽生。
代演で出演していた小圓朝も!
この三日間、実においしい出演陣。


*入船亭扇治師匠の西行がよかった。
できたら、このあとの西行の物語もしりたい。
いつどんなふうにして、文覚上人たちと出会ったのだろうか、といったことなど、、、*

小圓朝師匠、代演だったからなのか、かなりの酩酊ぶり。
またそこがよかったかも。
楽生のときに太鼓を叩いてみたり、休憩時、「お手洗いはこちらでーす」と、客席にでてきてみたり。
おちゃめさんなのであった。
あ、演目はあくび指南。
残り5分になって、急に噺がはじまった。
それなのに、しっかりまとめて笑いも取る。一度、小圓朝のトリのときを狙ってみてもいいかも。

*****
訂正 
林家正雀師匠贔屓の方より、ご指摘をいただきました。
入船亭扇治師匠はこの日、たがや でした。
西行のおはなし(鼓が滝)は 林家正雀師匠でしたと。
お隣同士だったので、お間違いになられたのでしょう、と、たいそうお優しく、お教えくださいました。
ありがとうございます。
この場を借りまして、お詫びと訂正とさせていただきます。

また、その際演目リストを送っていただいたので、
そちらも紹介させていただきます。

子ほめ はち好
狸札 楽大
鼓が滝 正雀
たがや 扇治
宗論 愛楽
あくび指南 小圓朝

仲入り

鳥根間 楽生
     美由紀
青菜 萬橘

 


2016年8月9日火曜日

■古今亭菊龍稽古会■8月5日(金)

久しぶり~。
ちょうど半年ぶりの、菊龍師匠の稽古会!
いやあ、久しぶりすぎて、何回もお邪魔しているのに、道を間違えてしまった(-_-;)
駅に戻って、最初からやり直そうとしていたら、なんという巡り合わせか、向こうから来る千菊さんに遭遇。
連れていってもらう♪
道々話すは、シン・ゴジラの桁外れなすごさ。

会場に着くが、なかなか師匠が現れない。
セッティングが済んでも、いらっしゃらない。

なんと、急遽変更で、同じ建物の2階になっていたのだった。

いそぎ、もろもろをしまい、上へ。
よかった、贔屓のみなさんお揃いだった。

噺は二本。
妾馬(八五郎出世♪)
天災
どちらも、目の綺麗な八五郎の噺。
師匠、以前のリクエスト を覚えていてくださったのか、演じてくださった。
うれしい。
ついてるなあ!!
妾馬→発音は めかんま 。

師匠の八五郎、何もわかってない(笑)、いい奴、お調子者。
 
この噺がなぜ好きなのか、分析してみた。
前半、ひたすら、おもしろい。笑いが止まらない。
八五郎とご隠居、八五郎と武家屋敷の面々、なんにも嚙み合ってない。
嚙み合わなさが可笑しい。
赤井御門守の御前で、八五郎が酔っ払い、周囲に目をやるゆとりができたところで、急激に雰囲気が一変する。
妹がいたことに気が付き、会えない辛さ、妹に赤ん坊が生まれた嬉しさを素朴な口調で語るところで、笑いが涙になる。
この、潔く、変化するところが、好きなのである。

と、分析した。
べつに、好きなら好きでいいじゃん、なんだけどね。

このあと、八五郎はどんなふうに出世するのだろう。
師匠続きを探してくださっているようだが、まだ見つからないのだとか。
いつぞやの宮戸川全編のように、いつか語っていただきたいものである。
あの宮戸川は素晴らしかった。

来月は2日?
としたら、カフェ、2日はいちおう休みにしてあるから、いける、かも?!!
わくわく(^^)/
 

2016年8月4日木曜日

■シン・ゴジラ■吞川の道は、ゴジラの道と呼ぼう!

総監督: 庵野秀明
監督・特技監督:樋口真嗣
主演:ゴジラ(グァジィラ)

2016年 東宝

やっぱり、ゴジラは東宝!!
東宝ゴジラ、ここにあり!!



前作ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』 は面白かった。
あれから、それほど観ていなかったゴジラが好きになり、DVDを借りたりしていたのだが。

今回のシン・ゴジラは、それを遥かに凌ぐ。

ちょっと気持ちが塞いでくるので庵野秀明のエヴァンゲリオンは苦手。それで、じゃっかん迷っていたのだが。
ネットでの評価がすこぶる高い。
昨日は水曜日。映画が1100円の日。
これ以上、引き延ばすのは無理なくらい期待感が募ってしまい、キネカ大森の最終7時の回へ。
最終回というのに、けっこうお客さん入ってる。

昂る心。

まずうれしいのは、長谷川博己が人間の主演♪
まるで、タワーリングインフェルノみたいに、綺羅星が続々と登場する。


ちょっとさかのぼるが。
昨日の日中は友人との待ち合わせ場所、池上駅を目指し、歩いていた。
だいたい徒歩で20分くらい。
ところが、いくら歩いても、池上の風景にならない。
あれ、変だなあと表示を見ると、西蒲田!
そう吞川のうねうねのところで、左右を間違えてしまったらしい。
残念ながら、川沿いをてくてくてくてく、のため、タクシーは走っていない。
まだ、西蒲田、まだ西蒲田、ああ、ますみちゃん(友人の名前)、ごめん!と内心叫びながら、もどるもどる。
吞川沿いの景色は裏腹に美しい。
漸く、本門寺の森が視界にはいってほっとする。
なんとか、池上駅に辿り着き、 一緒にお昼ご飯も食べられた♪

などということがあり。

映画に戻る。
なんと、さっき、一生懸命歩いていたところが、画面いっぱいに映し出されているではないか!
これはとても重要なシーン。
そう、きっと、今夜の映画のために、さっきあそこを通ったんだ、と、思わずにはいられなかった。
詳しくは、書かない、書かない。

大田区、品川区に縁のある人には、ぜひご覧になっていただきたい。
できれば、キネカ大森、品川プリンス、など、近場で。

次回観る際は、大きなところで、音など聴き比べてみたい。
伊福部さんのゴジラ、最高。
これ以上のゴジラの音楽はない。



ストーリーの流れも自然。
科白や、ちょっとした挿入シーンで、ああそうなったんだ、と、わからせてくれる。
テンポがいい。
そして、壮大なファンタジーであるにもかかわらず、切実さがある。
入念な取材、下調べが、どれだけあったのだろうか。
とにかくいい。

お気に入りの俳優さん、平泉成が相変わらず、飄々としていてうれしい。

塚本さんがすごく楽しそうに学者役ででている。


片桐はいりさんも。
エキストラで参加したかったなあ。