2017年3月22日水曜日

■古今亭菊龍稽古会■2017年3月17日(金)

今年初、菊龍師匠を聴くため、稽古会へ♪

師匠、膝が痛いとか、目が不調とか、いろいろ体調がお悪いらしい。落語の場合、それも自虐ネタのひとつになってしまうというのは、因果であろうか。。。^^;

この日は

締め込み
幾代餅

の二話。

ううw
幾代餅、紺屋高尾、ふたつはよく似た噺だけど、どちらもツボ。
この日も、後半にかかると、目がうるうるになってしまった。
別にいま、花粉症で悩んでいるから、ということではない。
吉原の太夫と、しがない奉公人の恋のお話、ざっくり書くとこんなことかな。
紺屋高尾は国本武春がなんといっても、てっぺんだろうと。
あの
 来年三月 高尾が来る
と高らかに喜びに溢れて謳いあげる節。
それはもう、とめどなく流れ落ちる涙となる。
武春さん、生きてて欲しかった。
あの節がもう聴けない。

さて、戻って、菊龍師匠の締め込みと、幾代餅。
師匠の噺はいつも安定感がある。
締め込みは泥棒が夫婦げんかに割って入る噺。

おわってから、下げについて、お取り巻きの方々と談義されている。
替り目の下げについても話題がでる。
それって、この間萬橘が下げまでやってたあれかなあ、など、思い出しながら拝聴。 

幾代餅。
幾代太夫と高尾太夫、どちらも芯が強くて、心根のやさしいひと。
一度の逢瀬でしっかり男を見極めるところ、さすがだ。
男は太夫の年季明けの三月を信じて待つ。
待っている男と、約束を果たす女。
再会が叶う嬉しさ。
いい。
菊龍師匠は、太夫がもうここに来てはいけないと清蔵に申し渡すところ、深い愛がこみ上げてくるような、美しいシーンを丁寧に語る。
ここで泣かずにいられるはずがない。。。。
いつぞやの柳田格之信も説得力があって、流れるような展開だった。
描き分けがこれほどきっちりできる噺家さんて、そうそういないように感じる。

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