監督 : ベネディクト・エルリングソン。
もちろん!
アイスランド映画は初見。
なるほどなあ。
強い人々は、しっかりと地面に足をどっかとおろして、腰を据えて暮らしている。
ご近所の動きは逐一みんなが知っている。
ちょっとまえの日本みたい。
そう、日本中どこも以前はこんなふうだったよね。
いつの間に、どの集落も、個々の暮らしに首をつっこまなくなったんだろうなあ。それはそれで、楽といえば楽だけど、なんていうか、そうねえ、ひとって、ひとりで生きてくの難しいじゃない?そこらへんの答えが、この作品にあるような気がした。
平和な映画かとおもいきや、悲惨な出来事もあったりする。
自然の苛酷さは、東京ぐらしには、伺うすべもない。
夜がどれほど寒いのか、とか、飼っている馬についての、暗黙の掟とか。
舗装されていない道路で、交通手段が馬だったり。
道をなにかで固めて移動しやすくするなんて、やればできるわけで、やらないってことは、アイスランドの人々が、必要以上の文明はいらないと、自分たちで選んでいるってことなんだろう、おそらく。
あれくらいの生活環境に戻りたいものだ。
だって、トラクターとか車とか観光バスとか、いちおうあっても、それより馬のほうが便利とは、なんて楽しいんだろう。
ふと、祖父の時代の東京の景色を想像してみるのである。
なんでもうちの祖父は関東大震災のあたりには、森永の赤馬車というものに乗って、それはそれは、女の人にうっとりされていたのだそうだ。
馬にひゅいんと鞭を打つ姿も、キュンキュンものだったのかな?
と、話がそれてしまった。
幾つかの話が交差するが、メインのストーリーはひとつ。
その話のみ、結末が用意されている。
脇役のヨハンナ (女優さんの名前がわかりません('_'))はとても美しく、勇ましく、工夫、判断力にすぐれていて、惚れる。
日舞の近江のお兼のよう。
ツーリストの男の子が、「運命の人」とつぶやくのが、なんだか自分がいっている気分になった。
あのふたりの顛末がしりたい。
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