2014年公開。
日本映画。
塚本晋也監督最新作品。
原作は大岡昇平。
この原作は読んだことがない。
戦争の物語は、悲惨な状況でひとが死んでいくので、どうにもやりきれず読み切ることができなかった。
今回この映画を通して、原作がどのような陰惨で辛いものを持っているか、どれほど戦争が馬鹿馬鹿しく生産性のないものかを訴えようとしているかを、垣間知ることができた。
まずは、この映画を作るため、どれだけ塚本さんが奔走したか、スタッフがお金をかけないよう工夫したか、その苦心努力(塚本さんによれば、軽くトンチ♪)に賛辞を送りたい。
冒頭は塚本さんのユーモアがきいていて、小さく笑った。
このあたりがあったから、なんとか最後まで見きれたかと、いまは考えている。
中盤、むごたらしさに、気分がわるくなり、席を立とうとしたこともあったが、なんとかこらえた。
これだから、塚本作品は体調万全でなくてはいけないのだ。
夕方鑑賞したのだが、日中、つい友人とサバランを食べてしまい、その酔いがじゃっかん残っていたのがいけなかった。
戦争といったって、兵士はただ右往左往するばかりで、戦闘なんてしていない!
武器だって、ごく僅かだ。
なんてくだらないの?これが戦なわけ?
こんなことやる意味、ないじゃん。
現地のひとを巻き添えにして、不幸にして、自分たちも味方同士で殺しあって、ひどいにも、ほどがある。
生きて帰れても、心の傷でずっと苦しんで。。。
こんなこと、あっていいはずがない。
戦争をするなら、その当事者同士でやればいい。
巻き添えにするな!!
そうだ、塚本さんに確認したいことがあった。
劇中、手榴弾のことを てりゅうだん といっていたのは、どのような意図があってのことであろう?
あれはしゅりゅうだん と読むはずである。
塚本さんが間違うはずはないので、いつか尋ねてみたい。
こんなふうな柔らかな表情で上映後トークショーをされていたのであった。
お元気で。
次回作は気持ち悪くないのにしてくれたら、見れるかと存じます。
充分追体験などさせていただきましたが、できれば、もう少し残虐なシーンは抑えめにしてもらえませんかねえ。。。
ひさしぶりに、キンニラ+あこシアターである!
これは楽しいんだなあ。
それでもって、遠峰あこの歌がいいんだなあ。。。
しかしながら、やはり、遠峰あこの声には民謡がよいんじゃないか?
買ってきたCDを聞きながら再確認するのである。
この日のトリはじゃんけんで勝ったキン・シオタニが2番めがいいというので、遠峰あこになる。
この前もトリは遠峰あこだった。
最後なのはいいんだが、前回も今回も、トリの持ち時間がすくない。
すぐ終わっちゃう。
あと1~2曲やってくれたら、いいのに。
如意棒がにょきにょきーっと伸びてくような声を、歌を、もっと聴きたかった。
もう少し長いほうが、さらに楽しい。。。
今回の発見!
遠峰あこのアコーディオンの腕があがっていたこと。
しっかり精進している。
次回は3月といっていたかも。
また終演後、橘蓮二さんが撮っていた。
こんどはこの方が席亭になって、寄席をやられるらしい。
多方面で活躍されておられる!
いまさっき書いたミッドナイト・イン・パリとの2本立て。
マジック・イン・ムーンライト。
ウッディ・アレン最新作。
2014年、アメリカ、イギリス。
そう、こっちがみたかった。
コリン・ファースはなるべくみたい。
先日のキングスマンもとても素敵だった。
これもフランスが舞台になっている。
南フランスを舞台に、占い師とマジシャンのバトルが!
って、とってもロマンチックなバトルだけど。
エマ・ストーンはなんて大きな瞳をした魅力的な女性なんだろう。
うっとりと見惚れてしまった。
ラストシーンはマイ・フェア・レディのパロディ?
とてもよく似ていたように感じられたが。
あの「イライザ、スリッパを取ってくれ」
違うかなあ。。。。
南フランスの風景と光がやわらかく、煌めく。
まやかしも、真実も、すべてまるく包んでしまう。
あちらでは、病院で緊急の手術が無事成功したら、それで家族は帰ってしまうの?
手術をうけたひとの麻酔が切れて目が覚めるときまで、ついていてあげないの?
だれでも普通にそうなんだろうか?
気がついたとき、誰もいなくても、かなしかったり、不自由だったりしても、それはいいのかなあ。。。
今回はそのことが、ひどく引っかかった。
日本人は、手術を受けている人の意志に無関係に必ず付き添うなあ、目が覚めるまで。
ううん、よくわからない。
2011年公開作品。アメリカ。
たまには、ウッディ・アレン監督作品でも。
マリオン・コティヤールが実に美しかった。
ヘミングウェイ、マン・レイ、ピカソ、ダリダリダーリのダリ、マーク・トゥエイン、ガートルード・スタイン、コール・ポーター、ルイス・ブニュエルなど1920年代のまさに綺羅星が束のようにでてくるサービス精神旺盛な物語。
クラシックプジョーに乗って、タイムスリップするという、けっこうウッディ・アレンお得意のコメディ・ファンタジー。
このイケメンはヘミングウェイ。
髭のおじいさんのイメージが強いけど、若いころはこうだったのかな?
当時のファッションをたくさんみることができて、たのしい。
ウッディ・アレンがどれだけ、パリ好きかよくわかる一本。
なんて書いたら、いけない?
アメリカではウッディ・アレン作品の中ではもっともヒットしたとか。
これだけ、芸術家がたくさんでていたら、たとえ俳優が演じているにしても、わくわくする。そのあたりが理由なのかなあ。。。
主人公の雰囲気がどうもなじめない。
大好きなお料理やお菓子がたくさん並んでいるのに、なんだかいまひとつ、感情移入ができなかった。
ずいぶん笑ったんだけど。