日本映画。
塚本晋也監督最新作品。
原作は大岡昇平。
この原作は読んだことがない。
戦争の物語は、悲惨な状況でひとが死んでいくので、どうにもやりきれず読み切ることができなかった。
今回この映画を通して、原作がどのような陰惨で辛いものを持っているか、どれほど戦争が馬鹿馬鹿しく生産性のないものかを訴えようとしているかを、垣間知ることができた。
まずは、この映画を作るため、どれだけ塚本さんが奔走したか、スタッフがお金をかけないよう工夫したか、その苦心努力(塚本さんによれば、軽くトンチ♪)に賛辞を送りたい。
冒頭は塚本さんのユーモアがきいていて、小さく笑った。
このあたりがあったから、なんとか最後まで見きれたかと、いまは考えている。
中盤、むごたらしさに、気分がわるくなり、席を立とうとしたこともあったが、なんとかこらえた。
これだから、塚本作品は体調万全でなくてはいけないのだ。
夕方鑑賞したのだが、日中、つい友人とサバランを食べてしまい、その酔いがじゃっかん残っていたのがいけなかった。
戦争といったって、兵士はただ右往左往するばかりで、戦闘なんてしていない!
武器だって、ごく僅かだ。
なんてくだらないの?これが戦なわけ?
こんなことやる意味、ないじゃん。
現地のひとを巻き添えにして、不幸にして、自分たちも味方同士で殺しあって、ひどいにも、ほどがある。
生きて帰れても、心の傷でずっと苦しんで。。。
こんなこと、あっていいはずがない。
戦争をするなら、その当事者同士でやればいい。
巻き添えにするな!!
そうだ、塚本さんに確認したいことがあった。
劇中、手榴弾のことを てりゅうだん といっていたのは、どのような意図があってのことであろう?
あれはしゅりゅうだん と読むはずである。
塚本さんが間違うはずはないので、いつか尋ねてみたい。
こんなふうな柔らかな表情で上映後トークショーをされていたのであった。
お元気で。
次回作は気持ち悪くないのにしてくれたら、見れるかと存じます。
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