2017年1月26日木曜日

■ふきげんな過去■聞き取れない音ですらも聴きたい

音楽が岡田徹さんですからっ
歌ってるのは佐藤奈々子さんですからっ
ということで、ようよういってまいった。

ふきげんな過去
監督・脚本:前田司郎
音楽:岡田徹 
ムーンライダーズの誰かが音楽を担当している映画の際は、目よりも耳が必死になる。
一音すらも聞き落としたくない。
豆を剥く音、聞こえない諍いの音、そう、聞き取れない効果音ですらも聴きたいのである。 
効果音や散りばめられた騒音は、担当とは違うんだろうけど。。。。
ロケ地がうれしい。
北品川のあの「幕末太陽傳」でフランキー堺が駆け抜けた街道、
駅前の、コーヒーが天下一品のルアン。
ルアンは、女優さんのエプロンまでそのまま。
そして、高良健吾が座っているカウンターは、ときどき座っていたりする♪
ルアンを出て、左後ろの道はいかにもな場末のスナック街。
二階堂ふみが歩くと、妙に溶け込んで、大森高校の高校生のようだ。セリフもないシーン、うまい女優さんである。

ハードボイルドな描き方をすれば、そうなる。
が、しない。
ミステリアスな描き方の高良健吾ですら、そうならない。
つげ義春の鳥男みたいな高良健吾。
1,2度、とてもびっくりするが、あとは淡々と。なかなか厳しいことが次々持ち上がっているにも関わらず。
音と画面が密接に絡み合う。
だからだろうか、まったくメロディがないところでも、旋律が聴こえてくるような。

小泉今日子は、かなり地に近い役柄か。
はまってた。 

とりあえず、この辺で。
再来週はヘイル・シーザー。

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