2018年6月17日日曜日

*マグニフィセント・セブン*やったね、黒澤スピリット!

七人の侍、荒野の七人のリメイク版。
アントワーン・フークア監督
2016年、アメリカ。

いやいやもうもう、うれしくってしょうがないくらいに、西部劇だった。
そして、多種多様な人物が入り乱れてのセブン。
主役からしてデンゼル・ワシントン♪
黒人、白人、 メキシカン、チャイナにネイティブって、時代の流れだなあ。
荒野の七人はメキシカンがひとりいるとか、そんなくらいの構成だったと思うし(未確認) 、七人の侍はオール日本人。
なんだかよくわからない、日本で言ったらサンカみたいな熊みたいな、かわいいジャック・ホーンもいるし。で、またねえ、デイビー・クロケット帽でねえ、ジョン・ウェイン風でうれしくなっちゃう。そう、アラモのときのジョン・ウェインのデイビー・クロケット帽最高。あれは帽子の最高峰って。いや、普通ならシルクハットあたりが王道とは思うけど。後ろに尻尾がついてると、それだけで、どきどきしてしまう。 
そしてデンゼル・ワシントンの早撃ち。登場シーンで何人ぶっ殺してしまうんだ。ぴゅんぴゅんぴゅーん、って、西部劇そのもの。
映画館で西部劇観たのも結構久しぶりだし、人種問題やらで西部劇があまりつくられなくなったのもあるし。
いまどき、このワクワク感はとても貴重。
それにしてもさ、もっと広い心で、創作物語だって、捉えることはできないのだろうか?
そんなことを言っていたら、日本は敗戦国で、日本人は戦争に負けたってことで、戦勝国側の戦争映画なんて、辛くて観られないってことになっちゃう。でも、ダンケルクはとてもいい映画だし、英国王のスピーチの、コリン・ファースの演技と演説は心地よく響くし。

脱線してしまった^^;

えーと、なにより、七人の個性が光ってた。
イーサン・ホークは友人がファンなので、機会があるとつい観てしまうんだが、だいたいやや屈折している役柄。この度もそう。
イ・ビョンホンがかっこよくって、驚いた。

そして、いつも心の片隅で、菊千代はどこ?と言ってしまうのである。
菊千代的なキャラはやはり、クリス・プラット、なのだろう。
でもね。
そこはあれよ。三船敏郎のほうが当然クールだわ♪

ラスト!
エンディング!
いまだに脳裏で流れてる。
荒野の七人。
うれしすぎる〜〜。西部のお侍さんたち、大好き。

2018年6月6日水曜日

*15時17分、パリ行き*女性ファンの多いクリントイーストウッド♪

はいこれも。
クリント・イーストウッドとなると、外せない。
って、そんなにクリント・イーストウッド歴は長くない。
全盛期のウェスタンも観てない。
スペース・カウボーイ(しかもリバイバル上映^^;)以来、ちょこちょこなんで、外せないとか書くと、マニアに怒られそう。
先、謝っとこ。
ごめんなさいm(_ _)m 
年配の女性客が多かった。
10対2くらいの割合だったと。 
フランスで起きた実話、タリス銃乱射事件の映画化。

2018年 アメリカ
クリント・イーストウッド:監督

主演の3人、乗客数名はいずれも本人というので、びっくり。
あれは皆さん演技の素養がもともとあるのか、監督の演技指導が的を得ているのか。
「ハドソン川の奇跡」でも本人を起用して臨場感を盛り上げてたし。黒澤を尊敬しているという話だけど、やはりそうなんだろうなあ。あの重厚さと人類への愛。
で、なんでも、テロリストが暴れ始めたとき、乗務員は乗務員室に鍵をかけて、閉じこもってしまったとか。
この英雄たちに比べると、なんともお粗末な。

乗務員はどうしたんだろう、なぜ、助けに来ないんだろうと疑問だったが、そこを敢えて監督は責めない。

アクションシーンもあるけど、どちらかというと、淡々としている。
幼なじみ3人の楽しい観光旅行を丁寧に、こんな感じの、うきうきしてるツーリストっているわ。あ、ジェラートおいしそう、とか、感覚が伝わる。
あの幼少期の差別やいじめを越えて、尚いまも仲良く出来てていいなあとほっとしていると、大事件が起こる。
そう、監督は決して声高に怒りを表明するわけではないんだが、アメリカの、都市部に遠いところでは人種差別、マイノリティへの迫害が、いまだに続いていると、こっそりこっそり教えてくれる。
なんだかなあ、これだと、日本のほうがずっとましだわ、このことに関しては。
だって、迫害されている当人たちが、それを自覚して訴えることが正当化されているもん。
この映画のひどいめにあってる人たち、迫害されていることに気づいてないみたい。  
それにしても、シングルマザーで一戸建てに住めるって、かなり羨ましい。そこ、日本も見習っていただきたい。
家族全員で必死で働いても、文鳥の小屋くらいの家しか日本じゃ手に入らない(T_T)
いけ、ストーン!!

2018年6月5日火曜日

*しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス*重〜いよ!ガチンコ勝負バンザイ!

もっとね、ふわっとした感じで、やらかいのを想像してた。
や、違った。
芸達者ふたりのガチンコ。
目一杯本気で演りあってる。
緊張感ががしがしと、こちらに伝わってきて、終わる頃にはかなりの疲労感が、、、いや、褒めてる、もちろん。
だって、滅多に観ることのできない、貴重な演技合戦(戦闘)。 
アシュリング・ウォルシュ監督2016年 カナダ、アイルランド合作
主演はいまさら、いわずもがなな、サリー・ホーキンス、イーサン・ホーク。 
そう、今年はずーっと、サリー・ホーキンス観てる。
パディントン2、シェイプ・オブ・ウォーター、そして本作。
もうね、さすがに、2本観ると、この実力者め、よし、あと1本観てしまえ!ってなってしまう。ノックアウトだなあ、完全に。
パディでは軽くコメディエンヌを、シェイプでは半魚人とのロマンティックな恋物語のヒロインを、そしてこの作品では障害を抱えた画家を。いずれもこの女優さんがいたからこそ、幾重にも作品の魅力が倍加されている。
いまなにに出てるんだろう。
また観たいな、サリーさん。イーサンさんはマグニフィセント・セブンが近所の劇場でかかるから、行ってこよう。 

そういえば、ふたりの住む小さな家。
セットで作る計画だったのが、ふと、監督は、いざ撮影ってなったとき、イーサンとサリーは、そのセットを見て、どう思うんだろう、、、と不安になり、ロケ地に家を建てるということに変更したそうだ。
監督のその気持ちはわかる気がする。

さて次は「15時17分発、パリ行き」
こっちも、手堅い!