1986年 イギリス映画
監督:デレク・ジャーマン
主演:ナイジェル・テリー、ティルダ・スウィントン
テアトル系開催中の12ヶ月のシネマリレーのうちの1本。
リレーが中途で度々上映されなくなり、一体どうなっちゃうんだ?と気を揉んでいたところ、漸くキネカ大森にやってきた。
で、これはラインナップ中の迷いの1本だったが、リレー再開をかなり待ったことではあるし、 観ておこう、となり。
結果、大変キツめの作品だったが、決心してよかった。
カラヴァッジョの制作風景がなかなかに凝っていて、それでいて少々の違和感もあり不思議。
モデルと背景は驚くほど作品そのものだが、なぜなのか、まだ下絵だから、という意味なのだろうか、監督の考えによるものか、描いているキャンバスの絵は全体にひたすら黒いか、赤黒く、ぎこちない。弟子のエルサレムが擂鉢でごりごりやっている赤い色とも少し違う濁ったような黒と赤の色。
そうした中で、地上に降りたアモーレだけは作品が登場している。はっきりとした制作風景はない。制作がもう終わったのかな、というような情景が映しだされている。
身分制度の中で人々が生きていた時代。それがいいのかよくないのか。
やんちゃをして、絵を描いて、褒められたり叩かれたりしながら、生きていたカラヴァッジョ。もっと、破天荒なひとだったんだろうという気がしてならない。
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