2015年7月28日火曜日

こそっと落語会四 古今亭菊龍

ふう暑い。
猛暑日のなか、菊龍師匠の会。

まずは、夏らしく、たがや。
中入りのあとは、抜け雀。

たがやは、お侍さんの首が飛んでくオチ。
この噺、いつも気になっている点がある。

たがやはその後、どうなったんだろう?
面倒を看ていた二親は、路頭に迷ってしまったのかなあ。

奉行所でどんな沙汰がくだったのか。

ま、物語なんだから、考えなくていいかもしれないが、これを得意としていた故談志師匠に尋ねたい。

でもって、抜け雀。
実に久方ぶり。
我が心の恋人、志ん朝師匠が得意としていた、古今亭らしい噺。
菊龍師匠、いい流れで噺をすすめ、笑わせる。

会場はうさぎやさんという、甘味どころ。
あんみつ、ソフトクリームを楽しんだあと(ビールもあり)、落語が聴ける、ユニークな仕立てになっている。


びっしりのお客様の中、いつものとおり、すこしはにかみながら、落語を聴かせてくれる菊龍師匠のお姿が印象的だった。

2015年7月27日月曜日

マッドマックス 怒りのデス・ロード 滅茶苦茶よかった。怒りは虐げられた女子のもの

みたみた!!

2015年オーストラリア、アメリカ。
監督は前3作に続き、ジョージ・ミラー。
なんと、27年振りの新作。
原題はMad Max: Fury Road

あのときの、メル・ギブソンは、実にかっこよかった。
今回、トム・ハーディはどうであろ?

ずっと、髪で顔が隠れていたり、鉄格子のマスクしてたり、なかなか顔がわからない。
やっとでてくると、小顔の美男子なのであった。
強いが、ときおり、なんかちょっとおかしい。
そう、鎖につながれて、車の前にたたされているところは、怖がったり、おろおろしたりするべきなんだが、つい、わらってしまった。
たぶん、喜劇もいけるんだろうな。
わがノーラン様の作品にも何本か出ているようだ。

命がけなんだけど、どうもヘン。


女子の貞操帯は外れても、マックスの顔は鉄がくっついたまま。


ウォーボーイズって。。。。ぜったい、これだよねえ。
大駱駝鑑。
2度ほど、こりゃあ助からないだろーという、強烈なアクションを目にしたが、どうだったのか、気になる。
そういう点でいうと、闘牛士とスタントマン、似ている。

登場人物、みな、どこか悪い。
呼吸器系をやられていたり、血液の癌に侵されていたり。
広島や、福島のよう。
チューブくっつけて、輸血袋をくくりつけて、戦闘って、かっこいいか?

それにしても、これは、ほぼ西部劇。
ドンパチがすさまじく、はらはら、ドキドキの連続。
勧善懲悪がはっきりしていて、わかりやすい。
ぜひ、5も造っていただきたいものだ!

車がもんどり打ってひっくり返って、轟々と炎を上げるさまは、圧巻。
そういえば、amazing sound シアター というサウンドシステムで鑑賞したのだが、とりたてて、お得感はなかったように感じる。

       

2015年7月22日水曜日

鑑定士と顔のない依頼人 この監督、どっか具合悪いのか?

ジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本
2013年イタリア映画。
音楽がエンニオ・モリコーネ! 



すいません、またもDVDにての鑑賞。

この監督の作品は2作品みた。
海の上のピアニスト、ニュー・シネマ・パラダイス、どちらもいい作品だったし、人間不信に陥ることもなかった。少々、そこまでしなくても、みたいな感じはありはしたが。

どうしよう。
もう公開もおわっているDVDだから、多少ネタバレしてもいいんだろうか。
これからみようってひとに、悪いな、それじゃ。
以前、雑誌編集のプロダクションにいたころ、小さな映画のコーナーを任されていた。
そのときは、各作品につき、200字以内程度の紹介文だったので、ネタバレとかまったく悩まずに書いていた。
いま、きっちり書くということを念頭に置いてパソコンに向かうと、かなり難しい。
最小限の内容に踏み込まないと、ある程度の文量に達さない。
ということで、もしかしたら、すこし、ストーリーを書くかもしれないが、お許しを。

約2回みた。
ジェフリー・ラッシュ、英国王のスピーチで知った俳優さん。
今回もとてもうまい。
淡々と深く演じている。
笑顔は一度だけ。
ひとらしさを、取り戻したとき。
こんな演技ができるひと、いるんだ。。。。
英国王のスピーチとも、まったく違う。
パイレーツ・オブ・カビリアンは未見だが、それは、更に別人に見えることだろう。

原題が La migliore offerta 最善の依頼、という意味らしい。

 相棒役もちょーしぶ、ドナルド・サザーランド。

お友達のなんでもなおせる、修理人リチャード。

古物を商いしていると、こういうひと、ひとりは、キープしとかないといけない。
気のおけない、数は少ないけど、いい友人たちがいて、いい秘書もいるヴァージル(ジェフリー・ラッシュ)。
ちょっと壊れてるけど、悪人じゃないし、ま、ちっとは違法行為みたいなものもあるけど、許せる範囲?かな?

絡むのは、クレアというべっぴんさん(シルヴィア・フークス)

初見のさい、これで、どう展開していくんだと、モリコーネの音とともに、不安に駆られてしまった。
物語がおわって、ヴァージルがひとり彷徨う姿に、なんでこんな結末にしたかなあと。
興行的に効果があるから?
そりゃあ、ねえ。
悪いひとかもしれない、けど、そこまでしなくても、いいんじゃないのかと。
物語の鍵、バーに住む人形のような、キルナ・スタメル。
このお話、機械じかけの人形、小人、という、エッセンスが実に程よく効いている。

ラストがラストにならない。

いつか、ヴァージルに、納得のいく幸せが訪れるのか。
それとも、あれはあれで、幸せなのか?

 

2015年7月6日月曜日

猿の惑星:創世記(ジェネシス)小気味良い展開と緻密な構成 

DVDにて鑑賞。
このところ、DVDのものは、よかったと感じた時だけ書くことにしている。
つまらなかったもののほうが、突っ込みどころが満載で書きやすいけど、いくら悪口書いてもしょうがないでしょ、ということで。
書いてよくなればいいけど、もう、映画はできあがってしまっているんだからさ。

監督: ルパート・ワイアット
2011年公開、アメリカ。

まず、特殊メイクがすさまじい。
猿そのものにしか見えないのに、人間(アンディ・サーキス)が演じているなんて。鑑賞中、ちょっと混乱しておもしろかった。

隣のパイロットのおじさんは、なんて災難なんだろう。
車をこわされたり、チンパンジーに襲われたり、挙句、、、
隣家との関係の描き方の丁寧さ故に、この作品は重厚なSFに仕上がっている。
ここがなかったら、ふつーにSF。
そうならないために、相当神経を尖らせて撮影したのかなと想像する。

ハリー・ポッターのマルフォイ(トム・フェルトン)がでている。
子役時代に悪役を演ってしまうと、あとは脇で悪役で、っていう方向性しかないのか?
だが、憎たらしい演技は実に光っている。
10年後、どんな悪い役を演じているだろう。たのしみ。



第一作(チャールトン・ヘストン主演)と比較すると、ずいぶん、特撮も特殊メイクも、進歩したものだ。
テレビ画面で見ていても、ちゃちな雰囲気もなければ、合成の不自然さもほぼ感じられない。

日進月歩、だね。


主人公の父親役ジョン・リスゴー。
ガープの世界で、女装のゲイ役だったひとだ。
シーザーの名付け親。

頭のいいオランウータンが、後半、さらにパワーアップ。
本来穏やかで争いをしないゴリラが、凶暴という設定だったのが、ちょっと。。。オランウータンとゴリラの性格が逆ではないのか?
映画だからべつにいいんだけど。
ちょっと引っかかった。
まるまる人間の動作をするシーザー。

 



2015年7月5日日曜日

古今亭菊龍4番勝負 稽古会 タイトルちょっとちがってるかも。。。

6月26日、両国のギャラリーとくにてのお稽古会です。
今回、待望の柳田格之進を師匠が気張ってくださるというので、仕事をすこしはやめに切り上げ、いってまいりました。

この噺は、だれでいつ聞いたものだか、忘れましたが、まあ、子供の時分に聞いたんですね。

噺家さんは、あまりタイトルをおっしゃらないので、聞き終わっても、なになんだか、わからないことがあります。
まあ、それはそれで、あとで調べるという楽しみもあり、けっして嫌な作業ではありませんが、こうやって、何十年もわからずいるものも、けっこうな数でありますね。

このお話、お武家さんと商家のかかわりを描いております。
武士は食わねど高楊枝という言葉をご存知でしょうか。
そこにお侍さんの見栄というか、成り立ちというか、そんなようなものが垣間見えるんですが。
柳田格之進は誤解をうけたことから、娘を苦界におとし、解けたところで、大団円となるのですが、菊龍師匠の格之進は筋立てがきちんとしていて、季節感もよくでていました。
次回は土地柄を反映して、おすもうさんのネタなんだそうで。
武士の心情がいまひとつ理解できないというようなことを師匠は申されていました。
そこらへんが、さいきんはあまりかからない由縁なんでしょうねえ。
それにしても、この間の宮戸川全編といい、こたびの柳田格之進といい、大ネタをたくさんお持ちですねえ。