たぶん、映画作品の中で、最も考えている時間が長い。観た回数、時間より、遥かに。常にということではないが、ふと思い巡らせる映画ってなに?と聞かれたら、迷わず答える。ジェルソミーナの道だと。
劇場で観るのは何年ぶりなんだろう。もしかしたら、初めてなのかな、記憶を遡れないけど、機会があればテレビでもDVDでも、観ていたから、劇場で観ていない筈がない。すっかり体に滲み込んでしまっている。
あちこちのあらすじを読むと、大抵ジュリエッタマシーナ演じるジェルソミーナは頭が弱いとされているが、全くそんなことはない。寧ろ賢くて、謙虚。リズム感はいいし、人間関係を大事にしている、繊細で素敵な人柄だ。
あれ、なんでそうなってるのかなあ、、、フェリーニの人物設定にそんなことが書かれているのだろうか????
1万リラで買われていくジェルソミーナ。
海を見ながら笑ってる。どうして?
出ていけるのがうれしいのかなと単純に考えたが、あとになって、家族の役に立てるという気持ちが笑顔にさせたかなとも、思った。それとも両方だったのか。
キジルシとの出会いと別れ。
ジェルソミーナには、幾つも分岐点があったし、辛い暮らしを捨てることもできたのに、そうしなかった。いつもいちばん過酷なDVザンパノといることを選択してしまう。このどうしてもザンパノを見限ることができないところが、リアルで人間ぽさを感じてしまう。なぜザンパノは頑ななんだろう。誰にでも威張り散らして、最後とうとうひとりっきりになって、やっと悔い改めて泣くって。。。おそいよ〜ザンちゃん。
キジルシの歌うジェルソミーナが好き。
たしか、2つメロディーがあったんだけど、今回♪ジェ〜ルソミーナ、ジェ〜ルソミーナ♪っていうワンパターンしか聴けなかった!
もうひとつ、バラード風の♪ジェ〜ルソミ〜ナ〜〜〜♪っていうのがあったのに、あれはどこ?
カットしたの?返して、あたしのジェルソミーナ!!!
1954,イタリア
フェデリコ・フェリーニ監督
アンソニー・クイン、ジュリエッタ・マシーナ
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